ガラナは、ムクロジ科ガラナ属のつる植物で、南米のブラジル・アマゾン川流域が原産地の植物です。種子の部分を薬用として使用します。

 

花は7月〜8月に咲き、赤い果実が熟します。直径が8mmほどの大きさの種子は球形で表面に黒い光沢があります。

 

この種子にはコーヒーの約3倍のカフェインやタンニンが含まれています。

 

これらをアルコール抽出したエキスには強壮効果、疲労回復効果、鎮痛、解熱などがあるとされ、サプリメントなどにも多く利用されています。

 

現在でも、ブラジルで栽培されているものが多くあります。

 

ガラナは興奮剤、鎮痛剤や下痢、頭痛、片頭痛の治療に伝統的に使われています。

 

日本では、ガラナを配合したチョコレートが強壮剤の一種として販売されていますが、一般的には炭酸飲料であるガラナ飲料が知られています。

 

また近年では、ガムやタブレットに配合されたものが販売されています。

 

ガラナには、サポニン、タンニン、油脂、及びテオブロミンやテオフィリン、カフェインといったアルカロイド類が含まれています。

 

また、ガラナにはカフェインと同族のキサンチン・テトラメチルキサンチン・テオブロミン・テオフィリンなどが含まれており、特性もカフェインと類似していますが、その作用の仕方はカフェインよりも穏やかで持続的です。

 

ガラナには、カフェインが豊富に含まれています。

 

ガラニンの中でもキサンチン誘導体には、利尿作用があるとされています。

 

キサンチン誘導体には、腎臓の尿細管において水の再吸収を抑える働きと腎臓の血流量を増加されせることによって余分な水分を排出させるといわれています。

 

ガラナに含まれるカフェインには、脳を刺激して覚醒させ集中力を高める働きがあるといわれています。

 

脳にはアデノシンという神経伝達物質があります。脳細胞はこのアデノシンを受け取ることにより興奮を抑制します。

 

アデノシンを受け取る受容体はカフェインも受け取ることができます。

 

この受容体がカフェインを受け取ると、アデノシンを受け取れないため興奮を抑制する効果は発揮できず、脳はずっと興奮したままの状態が続きます。

 

脳の興奮が続くことにより交感神経が興奮し、副腎髄質よりアドレナリンが分泌されます。

 

アドレナリンは心臓の収縮を活発にすることにより、筋肉や脳などに多量の血液を循環させる働きがあります。

 

アドレナリンの働きにより、集中力が増すことも知られています。

 

また、呼吸を速くする働きもあり、酸素を多く取り入れ、体を瞬時に激しい運動ができる状態にするといわれています。

 

これらの働きにより、ガラナを摂取することは一時的に運動能力を高める効果があるといえます。

 

●疲労回復効果
長時間同じ姿勢でいることや、筋肉の衰えなどが原因で、血液の流れは悪くなります。

 

血液の循環が悪いと、酸素やエネルギーが体中にうまく行き渡らず、だるさ・疲れを感じやすくなるといわれています。

 

ガラナに含まれるガラニン・カフェインは、血液を送り出す心臓のポンプの威力を上昇させて血流量を増やします。

 

そのため、体のすみずみまで酸素やエネルギーが行き渡り疲労回復効果が期待できます。